詩の朗読

朗読とピアノの共演ライブより
朗読とピアノの共演ライブより

夜、テレビもラジオもなかった昔、家族は暖炉や火の前に集まって、
お話を聞いたり、詩を語ったりして時を過ごしていたそうです。
そうした時間は、親密で、深まる時間が確かに感じられたのだろうと思います。
昔はそうして、走りすぎた魂を鎮めていたのではないかと思うのです。

朗読会をしたいと思ったのは、そうした親密な時をすごしたいと思ったからでした。
あわただしい日々の日常で、誰かが話す言葉を、ただ静かに聴くという時間は、
なかなかありません。
このことは、じつは、大変問題なのだとわたしは思っています。
それは、話す方も、聴く方も、という意味です。

ひとは、本来の姿に立ち返るとき、一本の樹になるのだと、わたしは想像します。
樹はただ静かに立ち、生き、聴いています。
樹のように聴くとき、話す人は、呼吸が深くなって、自然とこころがほぐれ、
本当の内なることばを話す(響かせる)ことができるのではないかと思っています。
また、そうして樹のように聴く人がいるから、ひとは、自分自身を取り戻せるのだと。
それは、話す人も、聴く人も、です。
私たちは世の中が混乱しているように思いがちですが、本当は、
自分自身が混乱しているのではないかと、わたしは思うのです。

樹のように聴き、樹のような中心をもった自分自身に立ち返る場。
そうした感覚を、朗読会の中で、お互いに作り出すことができればと思います。



美呆

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